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横尾忠則さんの眼鏡

今日は、一人で井の頭公園までの10キロ。家を出たのは6時50分でいつもより遅かったが、無事にMさんご夫婦に出会うことが出来た。いつも同じ時間に散歩されているが、まるで哲学者みたいで、僕にはなかなかできない。
幻冬舎から発売になった新作「告発の虚塔」を差し上げることを約束した。

昨日は、朝日の書評委員会。編集長のS嬢が交代になった。
僕を書評委員に選んでくれた方なので寂しい気がするが、僕も任期までしっかり務めたい。新しい編集長のSさんはなかなかお人柄の雰囲気だ。
横尾忠則さんと隣に座り、話をした。横尾さんが珍しく眼鏡をかけておられた。その眼鏡は、いわゆるトンボ眼鏡で江戸時代のお医者さんがかけているようなデザインだった。
もちろん全体的には、とても斬新で、やっぱり絵描きさんの選ぶセンスはすごいなと感心した。とても可愛い眼鏡で「ご自分でデザインされたのですか?」とお尋ねしたら「そうではないですよ」とおっしゃった。眼鏡をかけている者として眼鏡を選ぶのはとても難しい。横尾さんのような眼鏡が似あうといろいろ選べていいのだけど、僕には無理だな。

談志のことを書き忘れた。「子別れ」では、本人も謝っていたが声が出ていない。噺家で声が出ないのは致命傷だが、観客の我々が、一言も聞き逃さないぞという気持ちで談志の話に集中しているのは、これは素晴らしいことだ。談志ならではのことだろう。さすがだと思ったのは、徐々に勢いが出始め、終わりにはすっかり声が出ていたことだ。いつまでも勢いのある話を聞かせて欲しいものだ。