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東電

東電本社前で福島の原発被災者のデモがあった。
どうして被災者の面談に、せめて副社長以上の代表権のある人間が出てこないのだろう。担当者に頭を下げさせるのだろう。
東電の福島原発で頑張っている人に同情はあつまるが、東電そのものや経営陣に不信感が広がるのは、こういう態度だ。被災者や国民に真摯に向き合うことなくして東電の存続はない。
私は、東電の副社長が、原発被災者の人にお詫びに行った時、立ったまま頭を下げた姿を見て、「陛下だったら膝をついて被災者と同じ目線で話されるだろう」と書いたが、被災者と同じ目線に立つべきだし、そのように経営陣に進言しないスタッフも問題だ。
今、原発の賠償法に東電の損失上限がないことが問題になっている。無限責任を負わされれば、市場から退出を命じられ、それは他の電力会社にも影響し、日本全体の金融・経済問題に波及し、結果としてリーマンショックのように東電ショックが世界経済のクラッシュの引き金になるからだ。
きっと東電も政治家などに上限を設定しろと要請に回っているだろう。これは経済を分かっている者にとっては理屈にあう話だ。しかし、デモに対する態度を見れば、東電救済の形で報道されたら国民の批判はかつての住専問題に似た形になるだろう。
いっそのこと東電に更生法をか再生法を申請させ、一時国有化し、特例で上場も維持し、金融市場などには影響させない方法を講じ(社債や銀行債務などは保証する?)、あらゆる資産を原発救済に充当させ、残りは国で面倒を見る。東電は、まったく新しい形で再出発するくらいでないと国民の理解は得られないのではないか。
そんなことをデモに対する姿勢から考えた。