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福島宮城銚子

2011/06/12 ,

福島で銀行員と話した。線量計を持って営業している。建物の中では放射線は少ないが、外に出ると一気に上昇する。
しかしそれがどのように自分の身体に悪いのかは分からない。
多くの人が、線量が高ければ、どうなるのか、必ず癌になるのか行き場のない不安を増幅させている。
幼い子供がいる。妻は福島から出ないと言う。彼も仕事がいるから福島を離れるわけにはいかない。子供の通う小学校では転校生が増えている。
放射線の不安域が、やがて福島県を飲み込むのではないかという思いに苦しんでいる。

宮城県の内陸部の農業関係者と話した。津波や地震の被害は少ない。
これからの心配は風評被害だ。放射性物質が風に乗って飛んでくる。
ホットスポットになる可能性があるからだ。もし出荷停止になればどうしようかという心配がいつも付きまとう。原発から離れているから、補償対象にはならないいだろうなと呟きながら田植えをする。

銚子の水産業者と話した。船が出せないという。船を出して、魚をとっても市場に出してくれないのだ。売れないものは獲ってもしかたがない。市場関係者もリスクがあるものにあえて手を出さない。放射能による風評被害で千葉や茨城の漁師さんは瀕死の状況だ。

いいこともある。7月14日にパリ祭がある。これを福島でやることになったという。フランス大使館の粋な計らいだ。
勿論、原発大国としての計算もあるだろう。しかし、嬉しいことだ。
これを盛り上げようと福島は頑張っている。