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銀行支店長、走る [単行本]

2013/04/03

銀行支店長、走る
実業之日本社

合併後の行内争いが絶えないはやぶさ銀行。
55歳の窓際寸前行員・貞務定男は、同期の久木原専務から突如支店長に抜擢された。
前支店長が急に退職したとのことだったが、腑に落ちない人事であった。孫子の兵法を
もって事に当たる貞務は、着任早々、女番長とあだ名される若手行員・柏木雪乃の
ふるまいや、事なかれ主義の副支店長らを目の前に困惑の体となる。

支店の最大不良債権先から出てきた不正融資を調べるうちに、はやぶさ経営陣の
きな臭い企みに気づいた貞務は、元総会屋で今は情報会社社長の勇次と元マル暴刑事の
藤堂に助力をあおぐ。行内では、雪乃はじめ支店内で問題行員とされた若手たちと
ともに事態解決に乗り出した。だが、不正融資の影にちらつく政治家やヤクザ、
それにつらなる銀行上層部との暗闘が始まる。事態は二転三転、貞務の身に危機も
迫る。誰が敵で、味方はどこにいるのか。大きなどんでん返しも待つ、日本型企業の、
そしてあなたの明日を問う経済小説。